勉強するにあたって、The Incremental-Hacking Cycleが推奨されるような記述
何を勉強していても必ず言われる、飲み込まないと意味ないよ、という話だとしか私には理解できないんだけど、もっと奥深い意味があるのかな。乱読はしても、あまり意味ないよね、新しい知識が既存のものと有機的に繋がるくらいになっていれば意味があるけど、という、意識だけ高い理解であってるのか...
ゲームプログラマーという職業はもうありません。 - 旧・teruyastarはかく語りき
現役セガプログラマーの回答
実は元記事に紹介されてた本を書いたセガの平山尚さんもそこで答えてるのですが
僕としてはむしろそちらをベストアンサーに押します。
たくさんのことを覚えるよりも、
やり方を自分で考える経験をたくさん積む方が大切です。
DirectXやOpenGLなどは所詮誰かが作ったプログラムにすぎません。
本質はそれによってどんな計算をどのような方法で行うかにあります。
Windowsだって誰かが作ったプログラムにすぎず、
Windows上で動くプログラムを作るためには
「やむを得ず」覚えないといけないことがいろいろありますが、
やはりそれは本質ではありません。
VisualStudioの使い方だって同じです。
極端に言えばC言語の文法すらそうです。
本質は自分が作りたいゲームをどうコンピュータで動く形で表現するか、にあります。
だから、私はたくさんの本を読んで、
たくさんのことを勉強することにあまり意味を感じていませんし、
そうした人ができる人だという印象も持っていません(物知りは所詮物知りです)。
「これが必要だからこれをまず勉強しないと」という考え方は、
挫折を招きやすく、もともとの目標を忘れさせます。人間は必要性が納得できないと本当の意味で勉強することはできません。
むしろ
「どこまで勉強せずにゲームを作れるか」
と逆に考えた方がいいと思います。
DirectXを勉強しないと3Dゲームは作れない、と言う人を私は疑います。
WiiやPS3はDirectXでは動いていません。あれは手段のひとつに過ぎず、
そもそもそんなものがなくても3Dのゲームは作れるのです。
その過程で「ああ、数学ってこういうふうに使うのか」とか、
「アルゴリズムってだから大切なんだ」ということが身に染みて理解できるはずです。
数学やアルゴリズムやDirectXの面白くない本を苦労して読むのはその後でも間に合いますし、その時ならきっと楽しく読めると思います。
また、本の良し悪しもよくわかるようになって、
ハズレな本に高い金を払わずに済むでしょう。クイックソートで感動するには、クイックソートが必要な状況に出会った経験が必要なのです。
その順序が逆だから挫折する人が多いのだと思います(高校の勉強もそうですよね)。